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日の丸を守る?

 鹿児島4区から出馬した民主党候補が今月8日に開いた決起集会で、日の丸国旗を裁断して即席の民主党党旗にして掲げたという問題が尾を引いているらしい。
 麻生首相は、今日(21日)、福島県郡山市内での街頭演説でまたもこの問題に触れ、『われわれが守るべきは郷土であり、日本であり、日の丸だ。それを破って自分の党の党旗を作るというふざけたことを、われわれは絶対にする気はない』と語気を強めたという報道がなされた。
 一方、民主党の鳩山代表は、『麻生首相が昨日(20日)、鹿児島でいろいろと民主党のことを批判したそうだが、私たちは誹謗中傷合戦のためにこの場に立っているのではない。正々堂々と政策論争をしたい』と強気に抗弁したという。
 
 自分の党が劣勢に立たされていることを何とかしようとするあまり、ネガティブキャンペーンのうってつけの材料として「日の丸を切り貼りして民主党党旗を急造したこと」を取り上げたい気持ちはわからないではない。
 しかし、民主党を非難することが選挙に有利に働くと単純に思い込んでいるとすれば、それもまた麻生首相の政治姿勢、あるいは政治センスの浅薄さ、もっと言えば政権運営に立ち向かう理念の底の浅さを露呈することに他ならないのではないか。
 そのような姑息な手段、子どもっぽい手段によらず、自分たちの党がめざす政治、国の行方を堂々と論じることでしか、国民の支持を得ることは叶わないはずである。
相手を中傷しやりこめたからと言って、自分たちの主張が優れていることにはならないのだ。
その程度のことに気づかずに、いつまでも非難・中傷していてはますます自民党離れが進むではないだろうか。
 
 まして、『われわれが守るべきは日本であり、日の丸だ』と明言してしまっては、やはりこの人には為政者が持つべき「国民を守る」という最も大切な信念が欠落しているのだ、と思わざるを得ず、人心が離れていく決定的な発言をしたとしか思えない。
 戦後60年を経たとはいえ、日本のため、日の丸のためと勇んで死に赴いた人々や戦火の犠牲になった人々を悼み、平和を誓った「終戦記念の日」をつい先日迎えたばかりではないか。『守るべきは国であり、日の丸だ』という発言の底に、保守政権の戦前・戦中と変わらない「恐ろしい姿勢」を垣間見る人は多いであろう。
これではとても国民は「安心」してはいられないではないか。



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tyuuri

 はじめまして。
 御主張に全く同感です。
 今後ともよろしくお願いいたします。
by tyuuri (2009-08-23 11:12) 

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