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中山発言

 中山国土交通相が25日に発言した内容について撤回したと思ったら、今日も又とんでもない発言をしたという。
 25日には、『大分県の教委の体たらくなんて、日教組が原因。日教組の子どもなんて成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い。日教組の強いところは学力が低い』、『日本は内向きな単一民族』、『成田空港の滑走路拡張問題は、ごね得というか、戦後教育が悪かったと思う』などと発言。
 その認識の程度の低さと見識のなさを自ら露呈したようなもので、こうした感覚の人物が大臣を務めているというのは情けない限りである。
 そしてさらに情けないのは、この人物がかつて文科相(小泉内閣)で、当時盛んに叫ばれていた「学力低下論」を受けて、それまでの教育改革に待ったをかけた人物だということであり、その「待った」の背景にあったのが、この程度の教育に対する「浅薄な理解と認識」だったということ。
 こんな人物の愚かな考えで、それまでこつこつと進められてきた教育研究を基盤とした教育改革が曲解・否定され、反対方向にねじまげられてしまったのだ。なんということだ、と慨嘆せざるを得ない。
 その彼が、発言の内容について撤回・謝罪をしたにもかかわらず、今日も「日教組はガン。日教組をぶっつぶす」と発言したという。
 しかも、その謝罪の中で、一連の問題発言について「失言というか舌足らずというか、言葉狩りに遭わないように気をつけないといけない」と語った、というではないか。「言葉狩り」に遭ったという認識なのだ。自分の教育や人権についての見識が問われているのだことに考えが及ばず、単に「揚げ足をとられた」という程度の理解しかできない人物なのだ。
 彼の言動から察するに、戦後教育の否定と戦前の教育への憧憬が見解のベースにあるようだ。そのような考えの人物だから、どう糊塗しようと本質は隠しようがないということだろうが、こうした人物が大臣を務める国に住む国民は悲しいという他はない。
 と、ここまで書いてきたら、臨時ニュースのテロップで「辞任の意向を固めた」というではないか。
 彼が辞めれば、それで安心できるという問題ではないような気がする。口に出しこそしないが、同じような考え、戦前志向の人物はたくさんいるのだろうから。
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