SSブログ

絶対音感

 何に書いてあったのかは失念してしまったが、野生の動物の多くは絶対音感を持っているという。
 そして、そこには人間も生まれ落ちたばかりの新生児は、他の野生動物と同様に絶対音感を持っているのだと書かれていた。
 どうやら誰もが持つことを憧れる絶対音感は、動物の世界では特殊な能力ではないということらしい。
 
 確かにカツオドリやペンギンなどのコロニーでは、親は子の、子は親の鳴き声を誤りなく聴き分けて探し当て、別の子や親と間違えてしまうということがない。実は、私たちが聴いてもわからないほどのピッチの違いを互いに聴き分けているようなのだ。すなわち、彼らは絶対音感を働かせて何万羽の中から自分の親や子を探し当てているようなのである。
 そして、人間も生まれ落ちたばかりの頃は、他の動物同様に微細なピッチの違いを聴き分ける能力を持って、すなわち絶対音感を備えて生まれてくるのだそうだ。
 しかし、人間は成長するに従って、かなり早い段階でその能力を剥落させてしまうという。
 なぜせっかく持って生まれた大切な能力を失ってしまうのだろうか。

 その記事によると、そこには「言語の習得」が深く関わっているらしいのだ。
 動物は、親子をしっかり識別することができなければ子を育て次代に自分のDNAをつないでいくことが難しくなる。
 親子を識別し餌を与え・もらうためには、声を聴き分けることが不可欠な能力であることは疑いようがない。
 ところが人間の場合は、言葉によるコミュニケーションがそれにとって替わる。言葉を覚え使う能力を得たかわりに微細な声の高さを聴き分ける能力を徐々に失ってしまうらしいのである。
 真偽のほどはわからないが、興味深い説ではある。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。